睡眠薬

■ベンゾジアゼピン誘導体

ベンゾジアゼピン誘導体 長短時間型 ミダゾラム
(ドルミカム)

トリアゾラム
(ハルシオン)
【薬理作用】
鎮静催眠作用
投与量を増すにしたがって、鎮静、催眠、昏迷状態が生じる。

深い眠りとレム睡眠の時間を短くし、浅い眠りの時間を長くして全睡眠時間を長くする。

抗不安作用
鎮静作用があらわあれる血中濃度の約1/2で抗不安作用を現す。

筋弛緩作用
脳性麻痺患者の筋強剛を減弱させる。

膝蓋腱反射を増強する。

鎮痛量ではクロナゼパムで筋弛緩を生じる。

抗痙攣作用
フルニトラゼパム・クロナゼパム・トリアゾラム・ブルマゼパムなどは抗痙攣作用に対して選択性が高い。

アルコール依存症患者の禁断時の痙攣に対して効果がある。

【耐性と依存】
バルビツレートと交差耐性を示し、アルコールともある程度交差耐性を示す。

用量を増やす必要がある場合は、投与を中断した方がよい。

通常量では禁断症状は見られないが、大量を長期間投与後急に中断すると現れることがある(活性代謝産物ができる場合は、中断後一週間ぐらいは禁断症状が見られないことあり)

精神的依存が形成されることがある。

【副作用】
睡眠を生じさせるより低い血中濃度で、認識能ならびに運動能の低下が認められる。

アルコールによって作用が増強する。

食欲亢進による体重増加。

前向性健忘

一般に毒性は低く、著しく安全域が広い。
短時間型 ロラゼパム

ロルメタゼパム
(ロラメット、エバメール)
中間型 フルニトラゼパム
(サイレース、ロヒプノール)

ニメタゼパム
(エリミン) エスタゾラム
(ユーロジン) ニトラゼパム
(ベンザリン、ネルボン)
長時間型 フルラゼパム
(ベノジール、ダルメート)

ハロキサゾラム
(ソメリン)

フルトプラゼパム
チアノジアゼピン誘導体 短時間型 エチゾラム
(デパス)

ブロチゾラム
(レンドルミン)
シクロピロロン誘導体 短時間型 ゾピクロン
(アモバン)
イミダゾピリジン誘導体 超短時間型 ゾルピデム
(マイスリー)


■バルビツレート



長短時間型
(静脈麻酔薬)
チオペンタール

チオペンタール

ヘキソバルビタール
【薬理作用】
鎮静・抗不安作用
麻酔量の約1/4の服用で現れる。

睡眠にはいたらない。

催眠作用
麻酔量の約1/3の服用で現れる。

覚醒回数の減少など。

耐性は継続投与により、数日内で起こる。

麻酔作用
致死量の1/2量を必要とする。

呼吸中枢を抑制しやすい。

血中濃度が下がるまで覚醒しない。

抗痙攣作用
麻酔量で抗痙攣作用を現す・。

覚醒回数の減少など。

メタルバルビタールは選択的抗痙攣作用があり、抗てんかん薬として用いられる。

【副作用】
鎮静・抗不安作用
頭痛・めまい・食欲不振・皮疹がよく現れる。

一度に大量摂取の結果、昏睡を来たし、血管中枢・呼吸級数が抑制され死に至ることがある。

長期服用により反跳性不眠・耐性・依存が現れる。耐性は獲得やすい。依存は弱い)。

退薬すると禁断症状を呈する。

短時間型
(3時間以下)
ペントバルビタール
(ラボナ、ネンブタール)

セコバルビタール
アイオナールナトリウム
中間型
(3~6時間)
アモバルビタール
(イソミタール)
長時間型
(6時間以上)
フェノバルビタール
(フェノバール、ワコビタール)

バルビタール
(バルビタール)

メタルバルビタール


■その他



ブロムワレリル尿素 ブロバリン 短時間作用型で、安全性が高い。

不眠症に就眠薬として、また不安緊張状態の鎮静に適応される。
抱水クロラール 抱水クロラール
エスクレ
自然睡眠に近い

強い局所刺激性と呼吸器系、循環器系への毒性による血圧下降の危険性有り。

睡眠薬の他、抗痙攣薬として用いられる。
トリクロホスナトリウム トリクロリール 生体内でトリクロルエタノールとリン酸に加水分解されるが、トリクロルエタノールが催眠作用を持つ。

不眠症と脳波・心電図検査に用いる。
セミコハク酸ブトクタミド リストミンS 感覚電動系の抑制。

自然睡眠に近い。








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